宋文洲氏「日本人は勘違いしている。『努力は必ず報われる』なんてウソ。中国では『努力すればするほどムダ』だった」

論説】宋文洲氏「日本人は勘違いしている。『努力は必ず報われる』なんてウソ。中国では『努力すればするほどムダ』だった」[10/8]★2
1 :諸君、帰ってきたで?φ ★:2008/10/08(水) 23:08:24 ID:???
 Q:「一生懸命努力しているのになかなか成果が出ない」と感じているビジネスパーソンにアドバイスをお願いします。

 A:まず、「努力は必ず報われる」なんてウソです。確かに努力すれば報われる時は多いですが、直接の要因は努力じゃない。
成功したのは、成功するようなことをしたからであって、「努力=成功」ではないんです。

 だって考えてみてください。もし成功が努力に比例するなら、そして成功を金銭で定義するなら、ビル・ゲイツは我々の何百倍
も努力したのか?次に成功を地位で定義するなら、ブッシュ大統領は一般の米国民よりうんと努力したのか?そうでもないよ。

 成功なんて交通事故と同じで無数の偶然の産物なんです。たまたまパソコンに触れた。たまたま政治家の家庭に生まれた。
様々な運不運が重なり、どれか1つ欠けても成功しなかった。チャンスをつかむといったことも含めて、成功は確率の問題なんです。
もちろん、無数の偶然の中に努力がなければ水の泡ですが、成功とイコールではない。

 Q:では成功の確率を高める努力とは何ですか。

 A:どうやったら目標までたどり着けるかを考え抜くこと。しかも最も近い道、最も効率的な方法を見つけること。それが
正しい努力です。目標に到達することが目的なのであって、それに必要なことをやる。
(中略)
 あきらめなければならない場合もあります。孫子の兵法でも、逃げるのは最上の策だと言っている。逃げることは決して
敗北ではなく、次に勝つために準備をして、実力を温存するということ。

 ところが、日本人はただただ逃げずに前進あるのみ。明らかに赤字の事業なのに、「もう何十億円も使ったから」とか
「苦労したから撤退するわけにはいかない」と言って退かない。それ、もう終わった話でしょう?

 つまり逃げないというのは、実は過去にこだわっている。後ろ向きの発想なんです。ところが、日本人は逃げることを
後ろ向きだと思っている。逃げないのは一見勇敢ですが、玉砕してしまったら何にもならない。
(中略)
 Q:宋さんが成功したのは正しい努力をしたからですか?

 A:多くの人は、「なぜ中国人が日本に来て成功したのか」と不思議がるけど、僕は特別なことは何もしていない。
皆ストーリーを作りたがるんだよ。「さぞかし苦労したんでしょうね」って。僕は自分が苦労したとも思っていないし、努力して
いるとも意識したこともない。大きな自由のために、より小さな自由を手放しただけ。

 僕は中国ではいくら頑張っても出世はできなかった。あらゆるチャンスが閉ざされていて、家族は努力する自由さえ奪われ、
底辺から這い上がれなかった。だから「努力は必ず報われる」なんて言葉、笑っちゃうよ。そんな状況だと、せいぜい言える
のは「努力しないことが努力」。だって努力すればするほどムダなんだから。

 Q:そこからどうやって這い上がったのですか。

 A:そういう環境にいたからこそ、チャンスが来た時にチャンスだとわかるんです。その時にすかさず正しい努力をする。
そういう意識がないと、どんな時でもただがむしゃらに頑張っちゃうんです。だけど実際は、成功に対して逆方向にガンガン
走っていたりする。そうすると、いくら努力しても成功できなくて、だんだん周囲のせいにし始めるんです。格差社会のせい
なんかにしちゃいけないですよ。間違った努力をしているせいなんです。

 日本人の努力って、何か悲壮感があるよね?ムリをするのは努力ではない。そもそも人間はムリができないんです。
ムリをするとかえって力を発揮できず、才能をダメにしてしまう恐れすらある。「やればできる」んじゃなく、「できることをやれば
できる」んです。

(以下略。全文は「日経ビジネスアソシエ」でご確認下さい。)

ソース(日経ビジネスアソシエ 10/21号 48~51ページ ソフトブレーン創業者・宋文洲氏)

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